約3ヵ月ぶりに園が再開し、分散登園ではありますが子ども達の声がより大きくなり、そして園内がにぎやかになってきました。15日に全面再開となれば更に活気が増して、園舎も生き返ったように元気に見えてくるでしょう。久しぶりに会う子ども達はちょっと照れ臭そうにしている子、不安気な表情の子、待ってましたとばかりに笑顔を見せる子など様々でした。分散登園の間は子ども達も登園するお部屋が変わったり、新生活様式に合わせて新しいお約束が増えたりなど戸惑うこともあったと思いますが、職員もその新生活様式による変化に対応するため、これまでの日常の流れを一から見直して保育を行っています。これから梅雨の時期に入り、湿度が上がって不快指数も高くなってくるので、状況によってマスクをする・しないを判断しながら、感染防止と熱中症予防にも意識を向けて活動を進めていきたいと思います。いよいよこれから様々な活動が本格的に始まってきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、この数か月は朝から晩まで新型コロナウイルスに関することばかり考え続け、わからないことの多い新型ウイルスや終わりの見えない先行きの不安、不満に、きっと皆さんも相当ストレスが溜まっていたかと思います。改めて、以前のような何もない日常がいかに幸せだったかを感じさせられます。緊急事態宣言が解け、第2波の心配は残しつつも様々な活動が徐々に動き始めている中で、子ども達の活動には今後も大きな支障が残りそうです。小学校以降は教科ごとにその学年で学ぶべき単元があり、失った2ヵ月を残りの10か月でどう取り戻すかという難題もありますが、学校や園は社会を学び、心や体を育てる場でもあります。子ども達が夢や目標を持って個人個人或いは友人と一緒に力を合わせて頑張る経験、人との関わりから人間関係を学び社会性を身につけること、努力を積み重ねた成果や証を実感して達成感を味わったり、夢かなわず悔しい思いをしたり、そこからもう一度立ち上がる強い心を養ったり、大人になるまでの過程でその時期に経験させておきたいことは山ほどあるのに、その機会が奪われかねない状況です。特に各学校(園)の最高学年の子どもたちにとっては、様々な面での集大成を飾る機会が多くあり、「来年こそは…」はない子ども達です。「可哀そう」だけど「どうにもできない」、当たりどころのない苛立ちと、それでもなんとかできる限りのことはしたいという焦りとの戦い。保護者の皆様もこの緊急事態宣言の2ヵ月が子どもたちにどのような影響として出てくるのか、心配は尽きないことと思います。ただ、どんなに心配しても悩んでも、時間は刻々と流れていきます。とにかくやれることをやるしかありません。誰も経験したことのないことですから、失敗もあるかもしれません。でも、何もしなければ何も進まないし、やってみなければ結果も出ません。何一つ困難もなく失敗のない人生なんてあり得ません。大切なことは「失敗から何を学ぶか」、「転ばないことより立ち上がること」、「失敗を恐れて何もしないことよりチャレンジすること」なんだと思います。再スタートを切った青葉幼稚園も、縛られた新生活様式の中で、なんとか少しでも良い方向を目指して取り組んでいきたいと思います。今年度の残り約9か月余り、どうぞよろしくお願いいたします。
園長 藤本 志磨
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