朝夕は日に日に寒さを感じるようになってきました。ただ、日中は日向にいると服装によっては暑さを感じるほどで、一日の気温差が大きい日が度々あります。体調管理の難しい時期ですが、衣服の調節を上手くして、元気に過ごしてほしいと思います。
また、先月もお伝えしましたが、インフルエンザだけでなく感染性胃腸炎やアデノウイルスによるプール熱など、様々な感染症が増えてきました。目の前に迫ってきた発表会の後にも、お餅つきやクリスマス会など楽しい行事がまだまだ続きます。手洗いやうがいなどを遂行して、感染予防に努めましょう。また、体調不良での登園によって感染を広げてしまうことのないよう、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
先日、インターネットの記事でとても考えさせられる記事がありました。それは、元プロ野球選手、そして元メジャーリーガーのイチロー氏が、全国の高校野球部にスポット的に指導を行っていて、ある高校で発言した言葉に関するものでした。
全ての発言をここに文字にして伝えるのは難しいのですが、大まかな内容としては
・今は指導する側が厳しくできなくなってきている。それは高校生にとっては実は酷なこと
・昔は心の弱い生徒や力のない生徒も、厳しい指導者がある程度のところまでは引っ張り上げてくれた。しかし今は、厳しい指導ができなくなってきて、そういう生徒を引っ張り上げることがしにくくなってきている。
・だから、それは自分でやらなきゃ。でもこれはなかなか大変。
というような発言の内容でした。そしてその発言についてその記事では、昔は自分で自分を厳しく律することができない人や若者は、厳しい大人や先輩などがその人の自堕落さや怠け癖を厳しく指導し強制してくれた。だからそういう人でも何とか脱落することなくある一定のところまでは引き上げて育ててもらえた。しかし今は学校に限らず職場や様々な場面で、厳しく指導すると様々な言葉を用いて加害者のように扱われるリスクがあり、さらに職場ではそのような指導に耐えられなくて会社を辞めてしまうということもあって、厳しく指導する人はどんどんいなくなっている。つまり、これからは「やる」も「やらない」も「自己責任」の時代になってきている。それは自分の人生に対しても、である。これまでは周囲に「自分のことを厳しく監督・指導する」役の人がいて、自分は「それに従いながらもがむしゃらに努力する」役に専念すればよかった。しかし、これからはその両方の役を自分で行わなくてはならない。つまり、自己管理能力の低い人にとっては非常に厳しい時代となってきている。今の時代は昔よりも優しくもてなされ、快適な日々になってきているが、同時に「酷な時代」だと思う。「自由はなにもかもを許容してくれる優しい表情と、すべてを許容するがゆえに一切の手を差し伸べない残酷な表情を併せ持っている。」と締め括っています。
今の時代の流れを違う角度から見た、とても奥が深く興味深い記事だと思いました。
園長 藤本 志磨
~参考記事11/18現代ビジネス配信
「イチローも警笛を鳴らした…「大人に叱ってもらえない」Z世代が直面する「やさしさという残酷」~