2025年2月5日水曜日

園だより 令和7年2月号

  厳しい寒さと乾燥が続き、皆さんの体調管理も大変だと思います。冬休み前に流行していたインフルエンザが冬休み中に少し落ち着いたように見えましたが、冬休みが終わり園や学校が再開してからは再び感染者が急増しているようです。市内各園各学校でも学級閉鎖が相次いでいます。最近は予防接種を受ける方も多いせいなのか、それほど高熱ではなくても、すぐに熱が下がっても、検査の結果インフルエンザ陽性というケースも見られます。風邪症状のように見えても、出来るだけ病院で検査をしていただけると、感染拡大予防にもつながりますので、ご協力をお願いいたします。(発熱後に時間が早すぎると正確な結果が得られないという場合もあります。)また、「病院に行って逆に感染してしまうのが心配」というお声を聞くこともありますが、その場合はできる限りインフルエンザの場合と同様に休養期間をとって頂ければありがたいです。重ねてご協力をお願いいたします。

 

 さて、今年度も残りわずかとなってきました。各学年とも年度の締めくくりとして来年度に繋げる保育を意識して行っていくことになります。特に年長さんは一気に環境が変わり、子ども達には憧れの「小学校」という夢のステージへと進んでいきます。先日行われた年長さん対象のこども講演でも、テーマは「夢」でした。夢はどんなに小さなことでもいい、そして夢は一つじゃなくてもいい、というお話がありました。確かに「あなたの夢は何ですか?」と聞かれたら、簡単には叶わないような大きな夢を想像してしまいますが、「夢はこうでなければならない」という決まりがあるわけではないので、どんなに小さくても、いっぱいあってもいいんだよな、と気づかされました。むしろ、ちょっとの頑張りで叶いそうな小さな夢をたくさん持っている方が、夢が叶う機会が増えて、たくさんの幸せを感じられそうです。小さくてもたくさんの夢を見つけたら、その夢は必ず叶うと信じることで、その夢の実現に向けて少しずつ気持ちも前向きになって行動するようになりますし、頑張る力や勇気も湧いてきます。是非たくさんの夢を持ちましょう。

 そんな話をしておきながら逆のお話のようになってしまいますが、反対に大きな夢を持つこともとても大切なことだと思います。周りから「そんなの無理」と思われるようなことでも、本人が本気でそこに向かって努力をすれば、夢が叶う可能性は絶対にゼロにはなりません。少なくとも、本当に大きな夢を叶えた人たちは、間違いなく例外なく本気でその夢が叶うと思って努力を続けた人たちです。自分が本当にその夢を叶えたいならば、誰に何と言われようと自分を信じて努力を続けることが、夢を叶えるための絶対条件です。

 青葉の子ども達も、たくさんの小さな夢と一つの大きな夢を頭に思い描きながら、これからも元気に強く頑張ってほしいと思います。

園長 藤本 志磨

2024年12月26日木曜日

園だより 令和7年1月号

 木の枝にわずかに残る枯れ葉が風に吹かれて揺れている姿を見ると、見ているだけで冬の寒さを感じてしまいます。陽気もすっかり冬になり、クリスマス、お正月がもうすぐそこまでやってきました。令和6年を振り返り、自分のこと、家族のこと、世の中のこと、うれしかったこと、満足したこと、後悔したこと、達成できなかったことなどなどいろいろな出来事があったと思います。「過去は学ぶもので、こだわるものではない」という言葉を聞いたことがあります。令和6年を振り返りながら、良いことは年を越し、良くないことは年を越さず、令和7年への抱負をしっかりと頭に思い描いて新年を迎えたいですね。令和7年が皆様にとって素敵な一年になることを願っております。

 

 さて、一日の最高気温が10℃を下回る日も出てきて、まさに凍えるような寒さを感じる季節になりました。毎朝布団から出るのが辛く感じます。できればずっと暖かい布団の中にいたい気持ちは大人も子どもも一緒でしょう。明日から冬休みに入り、年末年始でご家族で過ごす時間も多くなると思いますが、今回は睡眠についてのお話を少しさせて頂きたいと思います。

 近年急速に発達した情報通信機器。とても便利なツールである一方で、使い方によっては体に悪影響を及ぼす危険性もわかってきました。視力など目に与える影響は簡単に想像がつくものですが、睡眠の質にも影響を及ぼすそうです。そして、保護者の使用頻度・依存度によってその子どもへの影響も大きくなっていくと言われ、子どもの睡眠障害や情緒・行動面にも影響を及ぼすと言われています。通信機器の光は子どもにとっては大人の2倍の照度となり、脳のメカニズムである体内時計に影響を与えます。特に夜は睡眠を助けるメラトニンというホルモンの分泌が妨げられ、夜の睡眠・昼の覚醒のバランスが崩れてしまいます。日本小児科医会では「メディア漬けの予防は乳幼児から」として、2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控え、すべてのメディア接触は一日2時間までを目安とし、子ども部屋にはビデオやパソコンは置かないことを推奨しています。「スマホやタブレットでYouTubeやアニメを見せておくと、大人しくしてくれて助かる」と思っている保護者の方がもしいるとしたら、その考え方はとても危険です。子どもの将来に悪影響を与える可能性がありますから、気をつけましょう。

 また、冬休み中はお家の中で過ごすことが増え、暖かくて気持ちよくリラックスする時間が増えると思います。お昼寝についても少し注意が必要です。午睡(お昼寝)の時間は年齢とともにその必要度が低下します。必要以上の午睡の取り過ぎは、一番大事な夜の睡眠の妨げとなってしまうので、気をつけましょう。

 子どもの睡眠は大人と同じではなく、12歳児は1112時間程度、36歳児は1011時間は確保するべきと言われており、日中の活動に合わせた起床時間を考えると、必然的に就寝時間が決まってくるはずです。大人の生活サイクルに合わせた就寝時間では圧倒的に睡眠時間が足りません。その点も踏まえて、子どもの生活サイクルを確立して過ごすように心がけましょう。

園長 藤本 志磨

2024年12月3日火曜日

園だより 令和6年12月号

 朝夕はすっかり寒くなり、日中も寒さを感じる日が増えてきました。毎年素晴らしい紅葉を見せてくれる赤楓の木は、一番上から徐々に鮮やかな赤色に変わってきていて、黄色から赤へのグラデーションがとてもきれいです。果たして今年はいつ頃に真っ赤な楓に変身するでしょうか。今年も今からとても楽しみです。

 今後は気温の低下とともに体調を崩すお子さんも増えてくることが予想されます。コロナ禍以前は珍しくはない程度に名前が知られていた感染症でも、コロナ禍以降は感染者が急増して流行するケースが増えてきたように感じます。世の中もマスコミも以前より敏感になっているからかもしれませんが、感染症の中には稀に合併症などで重症化してしまうケースなどもあります。また、予想していたものとは違う別の病気の診断を受けるケースもあります。早く回復して元気になるためにも決して安易に考えずに病院を受診し、医師の診断を受けて指示に従うようにしてください。お子さん自身のことだけではなく、園や周囲の人たちに感染を広げないためにも、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。


 この紅葉の時期になるとホールから聞こえてくる賑やかな音。今年も恒例の発表会に向けて、練習が大詰めを迎えています。まだ舞台上で恥ずかしそうにしているお子さんもいますが、日々心の中で様々な自分と戦っていることと思います。

大人も子どもも自分の中にはいろいろな自分が存在しているものです。「強い自分」と「弱い自分」、「積極的な自分」と「消極的な自分」、「優しい自分」と「いじわるな自分」、などなど。みんな誰しも自分が憧れる「なりたい自分」があって、いつもそうなりたいという気持ちを必ず持っていると思います。でも、実際にはそう簡単に「なりたい自分」にはなれないものだと思います。自分の考え方や芯がしっかりとしていて、自分に自信が持てていれば迷うことなく行動し、それほど難しいことではないように思えますが、とっさに冷静な判断ができなかったり、勇気が出なかったりなど、後になって後悔することもあるのではないでしょうか。場合によっては自分を責めたり、落ち込んだり、自暴自棄に陥ることもあるかもしれません。

でも、人間はそんなことがあって普通だと思っています。私も日々後悔だらけです。むしろ、「自分はいつも完璧!」そう思っている人がいるとしたら、それは凄いことだと思いつつ、勝手ながら私はその人が少々心配になります。自分が未完成だと知っているからこそ他人の意見に耳を傾けたり、理想の自分に近づくために努力や工夫をしたりすることができます。また、その同じ至らぬ点を持つ人の気持ちを理解したり共感したりすることもできます。ある意味自分の弱点は、自分が成長する原動力になります。だから、自分の弱点を知ることは強みを知ることと同じくらい大切なことだと思っています。

子どもたちは、この発表会で心の中のいろいろな自分と戦っています。是非、その自分自身との戦いに勝って、新たな自信を掴み取ってほしいと思います。

みんな、がんばれ!

園長 藤本 志磨

2024年11月1日金曜日

園だより 令和6年11月号

 朝夕と日中、昨日と今日、気温差の大きい今日この頃です。衣服や寝具の調整などをこまめに行いながら、体調管理に気を付けていきましょう。また感染症が流行る時期でもあるので、「ただの風邪だろう」と安易に考えず、体調の悪い時はお家で静養しながら様子をみたり、病院で受診するなどして、感染拡大予防にもご理解とご協力をお願いいたします。

 

 106日の運動会では、皆様のご協力のおかげで大きな事故もなく無事に終えられることができました。感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

今年度は、昨今の気温の問題等に配慮して午前開催ということにさせて頂きました。以前の運動会をご存じの方は物足りなさを感じる方もいらっしゃったかと思いますが、10月初旬とは思えないほどの気温になることも考えると、苦渋の選択ではありましたがこのような形での開催はやむを得ないかと思っております。

また、時間が短くなる分、限られた時間内でどのようなプログラムで実施するかということもいろいろと迷うことがありました。全学年それぞれひとつの目標に向けて頑張って取り組む経験とその喜びや達成感を感じることができる機会をつくりたい。そしてそれは2歳児の子ども達にもチャレンジすることができるのではないか。ということで、23歳児はお遊戯、4歳児はパラバルーン、5歳児は和太鼓の披露に向けて練習を頑張ってきました。

またその他の競技では、3歳児は競争心の芽生えにまだバラつきがあるので、個人的な競争よりも親子で一緒に楽しめる親子競技の方がいい。4歳児は個人の競争ではなく、みんなで力を合わせて競争する競技がいい。そしてどうせなら運動会ならではの競技の一つである綱引きは、子ども達も楽しんで取り組めるのではないか、ということで綱引きに決定。そして5歳児になると随分と競争心が出てきているので、個人での徒競走。勝ち負けという結果が出てしまいますが、一番大事なことは何があっても最後まで一生懸命に力を出し切って走りぬくことだということを伝える。そして勝つことの喜びや負けることの悔しさを味わうこともまた大切な経験のひとつ。問題はその結果を自分の中でどう受け止めて、その経験をどう次に活かせるかということが大事で、その点では園やご家庭での協力が必要となることもあります。

 また、学年ごとではなく全学年で開催することで、大勢の観客の前で何かを披露する緊張感を感じつつ、大きな拍手による充実感、達成感を感じて子ども達の自信に繋げる。そして特に5歳児の和太鼓演奏は、園の最高学年の姿を年下の学年の子にもできるだけ見てもらうことで、憧れや夢として来年以降の意欲に繋げながら、青葉幼稚園の歴史や伝統を受け継いでいってもらいたい、という思いもありました。

 運営する私たちは毎年100点満点というのはなく、反省点が必ずあって次への課題が残ることばかりですが、こども達は本番でどんな結果になろうともそこまで頑張ってきたことが全てで、実は運動会が始まる時点で既に100点満点確定です。あとはそれぞれの結果をどうやって明日からのプラスの力に変換できるかです。これからの更なる成長に期待しつつ、こども達とともにこれからも頑張っていきます!

園長 藤本 志磨

2024年10月1日火曜日

園だより 令和6年10月号

 ようやく暑さが和らぎ、待望の秋がやってきたようです。食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、この時期ならではの楽しみ盛りだくさんの季節です。ここ数年はあっという間に秋が通り過ぎて、急に冬がやってくるという印象がありますが、今年は是非秋を満喫する余裕が欲しいものです。

 幼稚園でもこの季節に合わせて運動会やお芋堀などの行事を予定しています。陽気に合わせた昔ながらの行事は、ここ数年で時期が狂ってきてしまっている感もありますが、季節を感じながらそれぞれの行事を楽しみたいと思います。

 

 今月の耳寄り情報でも掲載させて頂いていますが、825日に「ペップトーク実践園」としての認定を受けることができました。「ペップトーク」とは、ここぞという時に自信をもって何かに臨めるように、気持ちを奮い立たせる最後の一押しの言葉です。人間は自分自身の心の持ち方ひとつで、持っている力を100%発揮できたり、出来なかったりします。「自分にはできる!」と思ってチャレンジするのと、「できないかもしれない」「たぶん無理だ」と思ってやるのとでは、同じ力を持っていても結果は大きく変わってしまいます。そこで、日常の言葉や会話の中でもマイナスイメージの言葉をプラスのイメージに変換して発するように取り組んでいます。まだまだ勉強途中ではありますが、青葉幼稚園の職員は幼児活動研究会の倉部雄大先生をお招きして何度かその研修を受け、昨年度から意識して取り組むようにしてきました。私たちもまだまだ未熟ですが、この取り組みを続けていくことで、職員も子ども達も少しずつ自分に自信をもって過ごせるようになり、持っている力をしっかり発揮できるようになってほしいと思っています。

 また、このペップトーク実践園では、こども達と職員だけでなく、それを各ご家庭にも浸透させることで、より効果を上げる取り組みが求められています。年に数回行われる倉部先生のこども講演では、年長児を対象に人として大切なことを学ぶと同時に、お友達や自分の周りの人の良いところを見つけたり、感謝の気持ちを伝えたりという時間も設けられます。時々「耳寄り情報」などでもその内容をお伝えするので、是非ご覧いただければと思います。そして、お家での言葉もできるだけプラスのイメージの言葉を使うようにしたり、感謝の言葉を声に出して伝えたりなど、少し意識をするだけで笑顔が増えてくると思います。(職員の中では、相手への感謝の気持ちや良いところを伝え合う「ペップカード」というものを今年度から始めてみました。)

 人は知らず知らずのうちに自分が思い描いた姿に近づいていく、という話を聞いたことがあります。「自分はダメだ」「きっとこんなことになる」と思っていると本当にそうなっていき、「自分はこうなれる!」「絶対に大丈夫!」と思っていればそれもまたそうなっていくのだそうです。前向きな気持ちを持つと、そのために必要なことを一生懸命にするようになるので、結果がついてくるということなのでしょう。幸せを手に入れるには、プラス思考、ポジティブ思考が必然なのかもしれません。

 

園長 藤本 志磨

2024年8月5日月曜日

園だより 令和6年8・9月号

 暑い暑い毎日が続き、早々に夏バテになりそうな陽気です。園では暑過ぎるが故に熱中症アラートが朝から「厳重警戒」や「危険」になり、ほぼ外に出られない日々が続きました。天気が良くても外に出られず、雨でも勿論外に出られず、とてももどかしい毎日を過ごしています。「貴重な晴れ間を狙って外に出る」ではなく、「貴重な曇り空を狙って外に出る」ことがスタンダードになっています。果たしてこの夏休み、どれだけ外に出られるチャンスがあるのか。子どもと一緒に「お願いです!明日は曇りますように!」とお願いごとをしなければなりません。夏休み中はご家族でのお出かけなどを予定している方もいらっしゃると思いますが、事故や怪我だけでなく、熱中症にも十分注意しながらお過ごしください。

新年度が始まってまだ僅かという感じでいましたが、早いもので1学期が終わりを迎えました。新しいクラスの帽子も随分と様になり、違和感なく見える様になってきました。入園・進級から約3か月と少しですが、いつものことながら子どもの成長は本当に早いものです。

小さな事ですが、先日とても嬉しいことがありました。私は朝の朝礼が終わると、必ず毎朝ホールやお部屋の下駄箱の上を雑巾で拭いて回るのですが、掃除をしている間に登園してくる園児もいて、保護者の方や園児にも挨拶をするようにしています。年長さんになると、中には園児だけで自分のクラスの下駄箱まで靴を替えに来て、保護者の方はばら組さんのお部屋近くで様子を見ながら待っているケースもあります。ある日、年長のある女の子が一人で靴を履き替えに来ていたので、いつものように私が「おはよう!」と挨拶をすると、「おはよう」の挨拶の後に「いつもお掃除してくれてありがとう」と笑顔で私にお礼を言ってくれました。私も咄嗟に「お礼を言ってくれてありがとう」と伝えました。そばにいる親に促されたわけでもなく、自らそんな素敵な言葉が言える事に、私は朝から感動してしまいました。そして、その日は一日とても良い気分で過ごすことができました。言葉にして感謝の言葉が言えることに加えて、人の姿や行動を見て、感謝の気持ちを持てるということが、何よりも素晴らしいことだと思いました。何気ない日常の中では、大人でもなかなかできないものです。恐らく日頃から保護者が身の回りのことに感謝の気持ちを持ち、それを言葉にして子どもにも伝えてくれているのではないかと思いました。人というのは、そうして親と価値観やものの見方、感じ方を共有し、その価値観などが代々受け継がれていくものなのだと思います。「きれいだね」「かわいいね」「優しいね」「気持ちいいね」「有り難いね」「幸せだね」「楽しいね」「悲しいね」「辛いだろうね」「可哀想だね」「痛いだろうね」…心で感じたことを、しっかりこどもに言葉で伝えていくことで、相手の気持ちを考えるようになり、気持ちや価値観がこどもと共有されていきます。とても大切なことです。

子どもが親に似るのは、DNAだけではなく、生まれてからの親の価値観との共有という原因も大いにあるはずです。是非、幸せを呼ぶ価値観を共有していきましょう。

園長 藤本 志磨

2024年7月11日木曜日

園だより 令和6年7月号

 ようやく関東も梅雨入りして、気温だけでなく湿度も一気に高まってきました。あらためて、夏場の最大の敵は湿度だなと感じます。もちろん近年の地球温暖化による気温上昇も大きな問題ですが、湿度の高低によって体感温度は大きく変わり、熱中症のリスクにも大きな影響を与えます。この不快感はある意味日本の夏の風物詩ではありますが、これだけはいつまで経っても好きになれません。せめてこの湿度だけでも何とかならないものか、と思う毎日です。

 この梅雨時は感染症も流行しやすい時期でもあります。ご家庭での健康管理と健康チェックを徹底していただき、感染症拡大防止にご理解とご協力をお願いいたします。

 

 さて話は全く変わり、最近ニュースでよく取り上げられている東京都知事選挙ですが、本来は候補者の政策の内容が大切なはずが、候補者の掲示板の話題の方が注目を集めています。ご存じの通り、選挙や政策、候補者とは全く関係のないようなポスターが貼られている件です。さらに、それらの行為は現行の公職選挙法では対応できないような内容ということで、強制力のある対応がなかなか難しいようです。想定外の行動をする人が出てきたために、対応不可になっている状況ということで、早急に法改正をしなければという声が出ています。

 ただ、法改正はもちろん必要な状況だとは思いますが、私は同時に日本の今の風潮やそもそもの人間教育という点を問題にしなければならないのではないかと感じ、この先の日本という国の行く末を案じています。

近年、インターネット環境や情報ツールが普及したこともあり、昔と比べると比にならないほどの情報が飛び交って、良いことも悪いことも好きなだけ目や耳にすることができるようになり、そこから波及したサービスも増えてとても便利になりました。また、昔に比べていろいろな面で自由度が上がりました。本当であれば昔に比べてとても幸せにのびのびと楽しく暮らせる世の中になっているはずです。

 しかし、実際はどうでしょうか。これまで築かれてきた「常識」は良いことも悪いこともどんどんと破壊され、今の日本は何でもかんでも「自由」や「多様性」や「権利」を主張する。でも、自分の「自由」や「多様性」を主張する割には、他人のことには干渉したがり、自分の考えに反する他人の発言や行動に対してはクレームをつけたり、SNSで総攻撃を加えたりして、時には人を死にまで追い詰めてしまう。また、マスコミも流行のようにすぐ「〇〇ハラスメント」と名前を付けては騒ぎ立て、極一部の声をあたかも多くの声のように伝える等々。もはや今の世の中を無難に生き抜くためには、できるだけ他人と関わらず、自己主張せず、目立たずに生きていくことがいいのかな、とすら思えてしまいます。

 自由度が増し、便利になった世の中のはずが、常に周囲を気にして発言・行動をしなければならず、精神的にとても窮屈な世の中になってしまいました。逆に周囲の目や声など気にもしない、やりたい放題したい者にとってはとても生きやすい世の中になったのかもしれません。これからそんな大人がますます増えてきたら、と思うと不安しかありません。この状況は本当に良くない、そう思う今日この頃です。

園長 藤本 志磨

園だより 令和7年2月号

  厳しい寒さと乾燥が続き、皆さんの体調管理も大変だと思います。冬休み前に流行していたインフルエンザが冬休み中に少し落ち着いたように見えましたが、冬休みが終わり園や学校が再開してからは再び感染者が急増しているようです。市内各園各学校でも学級閉鎖が相次いでいます。最近は予防接種を受...