2024年8月5日月曜日

園だより 令和6年8・9月号

 暑い暑い毎日が続き、早々に夏バテになりそうな陽気です。園では暑過ぎるが故に熱中症アラートが朝から「厳重警戒」や「危険」になり、ほぼ外に出られない日々が続きました。天気が良くても外に出られず、雨でも勿論外に出られず、とてももどかしい毎日を過ごしています。「貴重な晴れ間を狙って外に出る」ではなく、「貴重な曇り空を狙って外に出る」ことがスタンダードになっています。果たしてこの夏休み、どれだけ外に出られるチャンスがあるのか。子どもと一緒に「お願いです!明日は曇りますように!」とお願いごとをしなければなりません。夏休み中はご家族でのお出かけなどを予定している方もいらっしゃると思いますが、事故や怪我だけでなく、熱中症にも十分注意しながらお過ごしください。

新年度が始まってまだ僅かという感じでいましたが、早いもので1学期が終わりを迎えました。新しいクラスの帽子も随分と様になり、違和感なく見える様になってきました。入園・進級から約3か月と少しですが、いつものことながら子どもの成長は本当に早いものです。

小さな事ですが、先日とても嬉しいことがありました。私は朝の朝礼が終わると、必ず毎朝ホールやお部屋の下駄箱の上を雑巾で拭いて回るのですが、掃除をしている間に登園してくる園児もいて、保護者の方や園児にも挨拶をするようにしています。年長さんになると、中には園児だけで自分のクラスの下駄箱まで靴を替えに来て、保護者の方はばら組さんのお部屋近くで様子を見ながら待っているケースもあります。ある日、年長のある女の子が一人で靴を履き替えに来ていたので、いつものように私が「おはよう!」と挨拶をすると、「おはよう」の挨拶の後に「いつもお掃除してくれてありがとう」と笑顔で私にお礼を言ってくれました。私も咄嗟に「お礼を言ってくれてありがとう」と伝えました。そばにいる親に促されたわけでもなく、自らそんな素敵な言葉が言える事に、私は朝から感動してしまいました。そして、その日は一日とても良い気分で過ごすことができました。言葉にして感謝の言葉が言えることに加えて、人の姿や行動を見て、感謝の気持ちを持てるということが、何よりも素晴らしいことだと思いました。何気ない日常の中では、大人でもなかなかできないものです。恐らく日頃から保護者が身の回りのことに感謝の気持ちを持ち、それを言葉にして子どもにも伝えてくれているのではないかと思いました。人というのは、そうして親と価値観やものの見方、感じ方を共有し、その価値観などが代々受け継がれていくものなのだと思います。「きれいだね」「かわいいね」「優しいね」「気持ちいいね」「有り難いね」「幸せだね」「楽しいね」「悲しいね」「辛いだろうね」「可哀想だね」「痛いだろうね」…心で感じたことを、しっかりこどもに言葉で伝えていくことで、相手の気持ちを考えるようになり、気持ちや価値観がこどもと共有されていきます。とても大切なことです。

子どもが親に似るのは、DNAだけではなく、生まれてからの親の価値観との共有という原因も大いにあるはずです。是非、幸せを呼ぶ価値観を共有していきましょう。

園長 藤本 志磨

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