2024年6月6日木曜日

園だより 令和6年6月号

 日中の日差しの下では夏を思わせるような暑さを感じますが、日陰に入ると時折り吹く風がとても心地よく感じられます。この時期は木々の若葉が芽吹き、草花が色とりどりに咲き、日向の暖かさと日陰の心地よさが感じられ、虫たちも活発に動き出し、色々な場所や場面で自然の命を感じられる時期です。園庭で遊ぶ子ども達も園庭を走り回ったり、蟻んこや小さな虫を見つけて観察したりしている姿も見られます。この気持ちの良い時期を是非満喫してほしいと思います。

この後梅雨に入ると湿度が上がり、いよいよあの蒸し暑さがやってきます。そこからが最も熱中症に気を付けなければならない時期になりますので、園での活動も十分に気を付けながら行っていきたいと思います。一日の気温差も大きい時期ですので、体調管理にも十分にお気を付けください。

 

さて、子ども達も新しい環境に慣れ始め、これからは緊張も解けて自分らしさが発揮され始めることと思います。新入園児やクラス替えを行った年長児は特に新しい友達との関わりも増えてくるので、これまでと遊び方や行動に少しずつ変化が出てくることもあるかもしれません。保護者から見てその変化が望ましいこともあれば望ましくないと感じることもあるでしょう。また、新しい関わりが増える分、子ども達はお友達とのトラブルや人間関係に戸惑うこともあるかもしれません。しかしそのような経験は、子ども達が集団生活を送ることの大きな意味の一つでもあります。大人であっても生きていく中で人間関係はとても難しい問題です。当然のことながらこどもは大人よりも未熟です。ですから、子どもが人間関係でトラブルその他何かが起きることはある意味当然のことです。大切なのは、子ども達がそのような経験を通して人との関わり方や解決策などを学び、自分の中でどう理解しその後に活かしていくかです。以前にもお伝えしたことがあるかもしれませんが、一見マイナスに見える経験も、捉え方次第でプラスの経験に変えることができます。大人になって思い返してみると、当時は本当に辛かった嫌な経験も、あの経験があったからこそ学ぶことができたということはないでしょうか。今まさに辛い時は、本人はなかなかそうは考えられないと思いますが、そんな時に傍にいる大人や友人が冷静に先を見据えて対応してあげれば、少しは前向きに、気持ちが楽になるかもしれません。大人になっていく中で、必ず自分で困難を乗り越えていかなくてはならに時が何度となくやってきます。そしてそれは子ども達の将来の幸せに向けて絶対に必要な経験です。そのような経験が不足すると、大人になっていつか必ずもっと苦しい状況に陥ることになります。是非、大人が人生の先輩として先を見据えながら関わっていきたいと思います。

また、人が成長するという意味では「主体変容」(しゅたいへんよう)という考え方もとても大切な考え方だと思っています。これは、何か困難や問題が生じた時、「誰かのせい」「環境のせい」「何かのせい」にするのではなく、責任の源は自分であると考え、自分が変わることで周りを変えていくという意味の言葉です。

子ども達が将来幸せに暮らしていくために、今から良いことも悪いこともいろいろと経験してほしいと思います。

園長 藤本 志磨

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