2025年10月1日水曜日

園だより 令和7年10月号

  ようやく秋の気配が感じられるようになってきました。まだ油断はできませんが、あの灼熱地獄の頃に比べれば本当に過ごしやすくなりました。この後は一日の中での寒暖差や日によっての寒暖差など、季節の変わり目特有の環境の変化に気を付けていきましょう。

 間もなく運動会の日がやってきて、その後も行事が目白押しとなります。一つ一つ行事を経験しながら大きな成長を遂げていく時期になりますので、体調不良以外はできるだけお休みしないようご協力をお願いいたします。

 さて、臨海保育が随分と前に行われた行事のように感じますが、今年の臨海保育は私たち職員も本当に思い出に残る臨海保育となりました。例年、天気や気温などを確認しながらその日の細かな活動時間を決めていくので、毎日同じことを繰り返しているように見えて、約2週間全く同じタイムスケジュールで繰り返されることはあまりなく、職員も臨機応変に対応していくのが常の行事になります。今年も、お天気はいいのに台風の影響で遊泳禁止の日や、海水温が冷たく砂遊び多めで海遊び少なめという日もありました。

 そんな毎日が変化にとんだ臨海保育で、過去最大級の変化が起きたのが7月30日に起きた津波警報でした。「地震の後は津波に注意!」ということは誰しもが理解しているところだと思いますが、あの日はいきなりの津波警報。最初は誤報なのではないかと耳を疑いましたが、テレビやスマホで情報収集すると、どうやら誤報ではなさそうということが分かり驚きました。第一報を確認したのが丁度京葉道路から千葉東金有料道路に入って少ししてから。すぐに園とバスと連絡を取り合い、まずは情報収集のために直近の野呂P.A.にて待機。その間にも津波注意報が警報に変わり、予想の津波の高さが数十センチから3mに更新され、すぐに園に引き返すことを決めました。帰園途中の車の中で、「中止か園で続行か、日程変更は可能か」、「このまま続行の場合、食事は対応できるのか、布団はどうする、お風呂はどうする、夜のキャンプファイヤーは?花火は?」「台風の影響で天候が悪くなったら水遊びもできない、そうなったら何ができる?」他にもいろいろなケースを想像しながら、「園でお泊り保育をする!」と決断し、まずは私と総務主任の利樹と手分けをして、対外的な案件についてできる手配を進めました。

その間、職員も同様に「園に戻ったら、まずこども達をどこに誘導して何をするか」「子ども達がつまらない思い出にならないために、特別なお泊り保育にするために何ができるか」を必死に考えてくれました。そして、園に戻ると同時に子どもについて誘導する人、次の準備をする人、その次の為、夜の為、明日の為の準備をする人とそれぞれ手分けをして一気に動き始めました。その時の姿は一人一人が本当に頼もしく思えました。結果としてもっとできることがあったかもしれないし、他の方法もあったかもしれません。子ども達の満足感としては物足りなかったかもしれません。それは本当に申し訳ありません。しかし、職員はあの時にあの状況でできることは全て出し切ってくれたと思っています。

以前にこの園だよりでも書いたような気がしますが、通常ではない状況に陥った時に、その人の、その組織の本当の力が現れると私は思っています。今回の出来事は、決して幸運な出来事ではありませんでしたが、園としてはそこから得られるものはとても大きかったと感じています。もちろん100点満点で完璧とは言いませんが、少なくとも何があっても諦めずに力を合わせ、困難を乗り切ろうとする団結力と信頼関係があるチームであることは間違いありません。私が大好きな自慢の青葉の職員たちのお話でした。

園長 藤本 志磨

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