夏の暑さが日に日に増しており、外に出ることが億劫になるような季節になりました。
熱中症の恐れがあり、外遊びも思う存分できない季節。年々、温暖化で猛暑日が多くなっており、臨海保育、運動会など、子どもたちにとって貴重な経験、思い出になる行事も、気候が理由で見直さなければいけない時代になってしまうのかな。と、不安に思う日々です。子どもたちの未来の為にも、少しでも涼しいと感じられる日々が増えるように、今できることは何だろう?そう改めて考えさせられる季節でもあります。
さて、保護者の皆様には事前にお伝えしておりました通り、僭越ではございますが、今回から総務主任の藤本利樹が、園長と隔月で園だよりを発行させていただく運びとなりました。園長がこれまで発行してきた園だよりの雰囲気を踏襲しながらも、私なりに感じたこと、伝えたいことを、私らしく書かせていただければと思いますので、少しでも目を通していただけましたら幸いです。
私にとっての第一回目の園だよりのテーマは「これからの幼児教育の在り方」について、私なりの想いを書かせていただきたいと思います。
今の幼児教育で大切なことの一つとして、「困難(壁)を乗り越える力の習得」があると考えています。これは「レジリエンス能力」とも呼ばれています。
今の時代、何事においても「ハラスメント」という言葉が付いて回ります。「パワハラ」「セクハラ」、聞き慣れないものだと「ヌーハラ」等です。ヌーハラとは、「ヌードルハラスメント」の略で、上司が麺を啜る音が不快という所から生まれたそうです。生きていくうえで、自分にとっては当たり前のことでも、相手が不快に感じたら「ハラスメント」になる世の中です。学校教育の世界でも、教師は生徒の指導の仕方に「パワハラ」「セクハラ」と言われないように、言動には敏感になっています。
このような時代では、教師は生徒に対して厳しく指導することができませんので、他人に発破をかけられて動かしてもらう時代ではなく、自分で自分を動かしていく時代。自分でやらない子はどんどん置いて行かれる、子どもにとっては昔よりも厳しい時代になってきていると感じます。
そこで必要になってくるのは、子ども達一人ひとりの「自制心」と「自律心」だと私は思います。自分自身で「損」「得」ではなく「善」と「悪」で区別ができる心。自分に今何が必要かを理解し、自分で考えて努力できること。これが、これからの時代を生きる子の、人生を華やかなものにするか、そうでないものにするかの鍵であり、これこそが「レジリエンス能力」を高める秘訣であると思います。
私たち幼児教育に携わる者は、子どもたちにカリキュラムや様々な活動、体験を通して、チャレンジしてみる心を養い、人格形成の基礎段階で、やってみる、頑張ってみる、という行為に抵抗を持たない子どもを育てていくこと。これが、将来的に壁に直面した時に、乗り越え、逞しく成長できる人になるための基盤として必要なことだと感じています。
その為に、まずは私たち「先生」と呼ばれる立場の人間が、レジリエンス力を高めていかなければいけないと感じます。「頼まれごとは試されごと」結果も大切ですが、まずはやってみる前向きな姿勢、過程を大切にしていきたいと思います。
総務主任 藤本 利樹
0 件のコメント:
コメントを投稿