晴天の日の日中はまだまだ厳しい暑さとなりますが、朝晩は少し気温が下がり、わずかですが秋の気配を感じることができるようになってきました。運動会の頃までは暑い日と涼しい日が入り混じり、健康管理が難しい時期になると思いますが、行事に向けての活動も本格化してきていますので、できる限りお休みのないよう元気に登園してください。
さて、先日の台風15号上陸の際は自由登園にご理解を頂きありがとうございました。近年の台風では千葉県にとって最も大きな被害の出た台風となってしまいました。皆様のご自宅やご親戚・お知り合いなども被害にあわれた方が多かったことと思います。一日も早い完全復旧を願っています。
それにしても、物的被害もさることながら、今回の被害で最も影響の大きかった交通網の麻痺と電気・水道の問題。何十年も前に比べると日常生活は格段に便利になり、不自由さは年々改善されてきていましたが、そんな生活も何と脆いものかというのを思い知らされました。そして、普段当たり前のように過ごしている中には、数えきれないほどの場所で、気が付かない場所で、あらゆるところで電気という力の恩恵を受けていること、私たちの生活がいかに電気に頼っているのかということを改めて実感させられました。そんなことを考えながら見方を広げてみた時、電気に限らず、人というのは如何に他人の力によって生かされているかということも感じさせられました。例えば、蛇口をひねれば水は当然のように使いたいだけ出てきますが、蛇口から水が出てくるまでには飲めるだけのきれいな飲料水になるよう水道局の方々によって浄水作業が行われ、きれいな水を家庭に届けるために地下に水道管を張り巡らす工事をする人、その水道管を作る人、水道管の原材料の流通に関わる人、水を水道管に送り出すためのポンプなどの設備工事をする人、そのポンプを動かすための電気を供給するために働く人……。蛇口から水が出てくることだけを考えても、まだまだ数えきれないほどたくさんの人の力が働いています。世の中にはいろいろな仕事があって、その一つ一つは世の中の為にいろいろなところで繋がっていて、将来はどう変わっていくかはわからないけれど、少なくとも今ある仕事は誰かにとって今なくてはならない仕事で、その仕事に携わっている人たちはなくてはならない人たちで、日の目を浴びる人もいれば、常に裏方で一部の人にしか気づかれないような仕事もあって、でもその人がいなければ困る人が出てくる。お客さんと店員、雇用主と従業員、所得の高い人低い人、世の中にはいろいろな立場の人がいるけれど、みんなお互いにいなければならない人たちだから、どっちが偉いとか、どっちが上だとか下だとか、そんなことではなくお互いに相手に感謝の気持ちを持たなければならないと、改めて感じています。普通に生活できていること自体が感謝に値すること。その気持ちを忘れていろいろ勘違いすると、人間関係がおかしくなり、世の中もおかしくなる。今回の災害で、当たり前でとても大切なことを再確認することができました。これはこども達にも伝えていかなければならないことですね。
園長 藤本 志磨
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