2025年11月1日土曜日

園だより 令和7年11月号

 夏の暑さが嘘だったかのように、10月に入ってからは日ごとに気温が下がり、あっという間に秋から寒い冬へと移り変わりそうな今日この頃です。

幼稚園では、無事に運動会が終わり、次は12月の発表会に向けて、職員・子ども達が各クラス一生懸命練習を始めております。運動会とは打って変わって、お遊戯・劇という、演技力やリズム感、記憶力などが必要となる発表会では、また新たな才能の片鱗を見せてくれる子どもたちが出てくるだろう、と楽しみにしております。

その一方で、発表会に限らず、青葉幼稚園の2学期には沢山の行事やカリキュラムがあり、人には得意不得意がありますので、活動によって気の進まない子ども達もいます。その姿を見ていて、可哀想に感じてしまうこともあります。しかし、その経験こそが、逞しい大人になるために必要な経験でもあると感じています。

私がよく勉強させていただいている、埼玉県のとある園長先生はこのように仰っていました。「保護者は勿論、先生も子どもの幸せを願う。幸せになってほしい、幸せでいてほしい。でも、その幸せの感じ方を考えてほしい。転ばないようにすること、嫌なことから守る事。そうして守られた子どもの笑顔に幸せを感じるのではなく、(物理的にも、経験的にも)転んでも起き上がろうとすること、その頑張っている姿に幸せを感じてほしい」

これは、前回私が8.9月号で書かせていただいた「困難(壁)を乗り越える力」にも繋がっていると感じています。

勿論、私たち大人が事前に守らなければいけない場面、止めなければいけない場面もたくさんあります。大ケガをしないように、深い傷がつかないように守るのが、大人の役目であることも多くあります。しかし、それだけでは本当の子どもの成長には物足りないとも感じています。時には転ばないように、失敗しないように手を差し出すのではなく、転んでからどのように手を差し伸べるか、失敗してからどのようにフォローするか。一歩先を見据えて、適切な道しるべを作ってあげる。この経験が、子ども達の成長を加速させ、立派な大人へと導いてくれると考えています。

あと一か月先にはなりますが、12月の発表会では練習以上の力を発揮できる子もいれば、セリフが飛んでしまう子、振り付けを間違える子、緊張から涙する子など、様々なことが起きると思います。大人や本人が望んでいる結果にならないことがあるかもしれません。しかし、子ども達はそれでも人前に立ち、自分なりに最後までやり抜くはずです。それが発表会の意義の一つでもあると考えています。保護者の皆様には、できなかったこと、失敗したことではなく、その子それぞれの頑張りや成長に幸せを感じ、結果だけではなく「過程」を褒められるように、発表会までの1か月、お子さまの成長を見守っていただけますと幸いです。

最後になりますが、素敵な発表会になるよう、子ども達はもちろん、職員も練習や衣装、壁面の準備など、一生懸命頑張って参ります。是非、温かい心で楽しみにしていただけますと幸いです。

総務主任 藤本 利樹

2025年10月1日水曜日

園だより 令和7年10月号

  ようやく秋の気配が感じられるようになってきました。まだ油断はできませんが、あの灼熱地獄の頃に比べれば本当に過ごしやすくなりました。この後は一日の中での寒暖差や日によっての寒暖差など、季節の変わり目特有の環境の変化に気を付けていきましょう。

 間もなく運動会の日がやってきて、その後も行事が目白押しとなります。一つ一つ行事を経験しながら大きな成長を遂げていく時期になりますので、体調不良以外はできるだけお休みしないようご協力をお願いいたします。

 さて、臨海保育が随分と前に行われた行事のように感じますが、今年の臨海保育は私たち職員も本当に思い出に残る臨海保育となりました。例年、天気や気温などを確認しながらその日の細かな活動時間を決めていくので、毎日同じことを繰り返しているように見えて、約2週間全く同じタイムスケジュールで繰り返されることはあまりなく、職員も臨機応変に対応していくのが常の行事になります。今年も、お天気はいいのに台風の影響で遊泳禁止の日や、海水温が冷たく砂遊び多めで海遊び少なめという日もありました。

 そんな毎日が変化にとんだ臨海保育で、過去最大級の変化が起きたのが7月30日に起きた津波警報でした。「地震の後は津波に注意!」ということは誰しもが理解しているところだと思いますが、あの日はいきなりの津波警報。最初は誤報なのではないかと耳を疑いましたが、テレビやスマホで情報収集すると、どうやら誤報ではなさそうということが分かり驚きました。第一報を確認したのが丁度京葉道路から千葉東金有料道路に入って少ししてから。すぐに園とバスと連絡を取り合い、まずは情報収集のために直近の野呂P.A.にて待機。その間にも津波注意報が警報に変わり、予想の津波の高さが数十センチから3mに更新され、すぐに園に引き返すことを決めました。帰園途中の車の中で、「中止か園で続行か、日程変更は可能か」、「このまま続行の場合、食事は対応できるのか、布団はどうする、お風呂はどうする、夜のキャンプファイヤーは?花火は?」「台風の影響で天候が悪くなったら水遊びもできない、そうなったら何ができる?」他にもいろいろなケースを想像しながら、「園でお泊り保育をする!」と決断し、まずは私と総務主任の利樹と手分けをして、対外的な案件についてできる手配を進めました。

その間、職員も同様に「園に戻ったら、まずこども達をどこに誘導して何をするか」「子ども達がつまらない思い出にならないために、特別なお泊り保育にするために何ができるか」を必死に考えてくれました。そして、園に戻ると同時に子どもについて誘導する人、次の準備をする人、その次の為、夜の為、明日の為の準備をする人とそれぞれ手分けをして一気に動き始めました。その時の姿は一人一人が本当に頼もしく思えました。結果としてもっとできることがあったかもしれないし、他の方法もあったかもしれません。子ども達の満足感としては物足りなかったかもしれません。それは本当に申し訳ありません。しかし、職員はあの時にあの状況でできることは全て出し切ってくれたと思っています。

以前にこの園だよりでも書いたような気がしますが、通常ではない状況に陥った時に、その人の、その組織の本当の力が現れると私は思っています。今回の出来事は、決して幸運な出来事ではありませんでしたが、園としてはそこから得られるものはとても大きかったと感じています。もちろん100点満点で完璧とは言いませんが、少なくとも何があっても諦めずに力を合わせ、困難を乗り切ろうとする団結力と信頼関係があるチームであることは間違いありません。私が大好きな自慢の青葉の職員たちのお話でした。

園長 藤本 志磨

2025年8月1日金曜日

園だより 令和7年8・9月号

  夏の暑さが日に日に増しており、外に出ることが億劫になるような季節になりました。

熱中症の恐れがあり、外遊びも思う存分できない季節。年々、温暖化で猛暑日が多くなっており、臨海保育、運動会など、子どもたちにとって貴重な経験、思い出になる行事も、気候が理由で見直さなければいけない時代になってしまうのかな。と、不安に思う日々です。子どもたちの未来の為にも、少しでも涼しいと感じられる日々が増えるように、今できることは何だろう?そう改めて考えさせられる季節でもあります。

 

さて、保護者の皆様には事前にお伝えしておりました通り、僭越ではございますが、今回から総務主任の藤本利樹が、園長と隔月で園だよりを発行させていただく運びとなりました。園長がこれまで発行してきた園だよりの雰囲気を踏襲しながらも、私なりに感じたこと、伝えたいことを、私らしく書かせていただければと思いますので、少しでも目を通していただけましたら幸いです。

私にとっての第一回目の園だよりのテーマは「これからの幼児教育の在り方」について、私なりの想いを書かせていただきたいと思います。

今の幼児教育で大切なことの一つとして、「困難(壁)を乗り越える力の習得」があると考えています。これは「レジリエンス能力」とも呼ばれています。

今の時代、何事においても「ハラスメント」という言葉が付いて回ります。「パワハラ」「セクハラ」、聞き慣れないものだと「ヌーハラ」等です。ヌーハラとは、「ヌードルハラスメント」の略で、上司が麺を啜る音が不快という所から生まれたそうです。生きていくうえで、自分にとっては当たり前のことでも、相手が不快に感じたら「ハラスメント」になる世の中です。学校教育の世界でも、教師は生徒の指導の仕方に「パワハラ」「セクハラ」と言われないように、言動には敏感になっています。

このような時代では、教師は生徒に対して厳しく指導することができませんので、他人に発破をかけられて動かしてもらう時代ではなく、自分で自分を動かしていく時代。自分でやらない子はどんどん置いて行かれる、子どもにとっては昔よりも厳しい時代になってきていると感じます。

そこで必要になってくるのは、子ども達一人ひとりの「自制心」と「自律心」だと私は思います。自分自身で「損」「得」ではなく「善」と「悪」で区別ができる心。自分に今何が必要かを理解し、自分で考えて努力できること。これが、これからの時代を生きる子の、人生を華やかなものにするか、そうでないものにするかの鍵であり、これこそが「レジリエンス能力」を高める秘訣であると思います。

 私たち幼児教育に携わる者は、子どもたちにカリキュラムや様々な活動、体験を通して、チャレンジしてみる心を養い、人格形成の基礎段階で、やってみる、頑張ってみる、という行為に抵抗を持たない子どもを育てていくこと。これが、将来的に壁に直面した時に、乗り越え、逞しく成長できる人になるための基盤として必要なことだと感じています。

その為に、まずは私たち「先生」と呼ばれる立場の人間が、レジリエンス力を高めていかなければいけないと感じます。「頼まれごとは試されごと」結果も大切ですが、まずはやってみる前向きな姿勢、過程を大切にしていきたいと思います。

総務主任 藤本 利樹

2025年7月2日水曜日

園だより 令和7年7月号

  梅雨に入ったとたんに一気に真夏の陽気が始まり、その後は梅雨らしくジメジメとした湿度の高い毎日が続いています。天気は曇っていても、湿度が高い日はやはり熱中症が心配です。園でも水分補給の時間をこまめに設けることと同時に、エアコンを上手に使いながら過ごしていきたいと思います。

ただ、幼い子どもたちにとっては、汗をかいて体温上昇を防ぐという人間が本来持っている体の仕組みをしっかりと機能させることも重要です。人間の発汗機能は23歳頃までに発達の大部分が完成すると言われています。発汗がしっかりと機能しないと熱中症のリスクがさらに高くなり、温暖化が進んで毎年異常なほどの暑さが続くこれからの夏を健康な状態で乗り切ることができなくなってしまいます。常にエアコンで管理された快適な空間だけで過ごすのではなく、無理の無い範囲で日光を浴びながら汗をかく時間もしっかりと確保していきたいと思います。(骨をつくる、強化するうえで日光を浴びることもとても重要です)

 今年も暑い夏になりそうです。こまめな水分補給だけでなく、三食しっかりと食事を摂って、睡眠時間(特に夜の睡眠時間は重要)をしっかりと確保していれば、熱中症リスクは下げられます。ご家庭でもお気を付けください。

 

 さて、いよいよ7月に入り、後半からは夏休みが始まります。今年の夏のご予定はもう立てられているでしょうか?1号認定の皆さんは約1か月の間朝から晩まで子どもと過ごすことになるので、大変だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、子どもが親と過ごす時間は親にとっても子どもにとっても、とても貴重で重要な時間となります。もちろんこれは2号・3号認定の方々でも同じことで、毎日お仕事等で親子の時間がゆっくりととれないご家庭は尚のこと、親子の時間は重要です。夏休み中にお家でゆっくり過ごしたり、外出や旅行に行かれたりする際は、是非素敵な親の姿を子どもに見せてください。子どもたちはみんな親のことが大好きです。だから、親のことをよく見ています。そして、親がすることは正しい、格好いいことと信じて真似をします。しゃべり方、口癖、態度、人との関わり方、物の扱い方、感じ方、考え方、いろいろなところが子どもにコピーされていきます。だから、子どもを良い大人に育てたかったら親が良い大人になることがとても大切です。当然親も人間ですから、疲れているときもイライラしているときもあると思います。でも、子どもの前では素敵な親、大人でいてあげてください。それが立派な成長につながり、子どもの将来の幸せにつながります。

 子育ては子どもを育て成長させるだけではなく、親も人として成長させます。親子が共に成長することが、理想的な子育てです。親のお仕事などで忙しいご家庭が増えている昨今ですが、親子の限られた貴重な時間を、子どもと一緒に何かをする形で過ごし、一緒に話し、一緒に笑い、一緒に考え、一緒に汗を流し、一緒に喜び、一緒に感動できる、そんな機会が沢山つくれたら、子どもたちにとっては最高の思い出となり、最高の教育になると思います。是非この貴重な時間を有効に活用してください。

 

園長 藤本 志磨

2025年6月28日土曜日

園だより 令和7年6月号

  一日の中での気温差や日ごとの気温差が大きい今日この頃です。日中の天気が良い日は子ども達が追いかけっこをして園庭を駆け回り、汗をかいている子も多くみられます。今はまだそれほど湿度も高くないので、体を動かすにはとても気持ちのよい時期です。そして、園庭にはアリや小さな虫たちも登場し始めて、子ども達が興味深そうにジッと眺めている姿もあります。そんな微笑ましい姿があちらこちらで見られる時間が、なんとも幸せな時間です。衣服の調節が難しく、体調管理がいつも以上に難しい時期だと思います。ご家庭でも十分お気を付けください。

 また、沖縄は既に梅雨入りしたそうですが、もう少しすると関東地方も梅雨入りし、あの不快な湿度の毎日がやってきます。この暑くなり始めの時期は特に熱中症に気を付けながら活動したいと思います。ご家庭でも必ず朝ご飯をしっかり食べてから登園すること、早寝早起きで十分な睡眠をしっかりとることを忘れないでください。宜しくお願い致します。

 

 新しい年度がスタートし、4月に入園した3歳児やクラス替えをした5歳児は特にクラスのお友達には初めてのお友達も多く、この2カ月で様々な活動を通して新しいお友達作りが進んでいると思います。気の合うお友達が見つかり、これまでとは違う新鮮な気持ちで園生活を送っている園児も、相手との距離が近くなればなるほど些細なことで相手に不満を感じたり、時には喧嘩になったりなどストレスを抱えることも増えてくるでしょう。しかし、そういったことも遊んでいるうちにすっかり忘れて仲良く遊びだしたり、その場では気持ちが治まらなかったり落ち込んだりしても、数日もすればまた元通りに仲良くしているというケースがほとんどです。もし、ご心配なケースがありましたら担任までお知らせください。まだまだ未熟な子どもたちなので、トラブルがあるのは当たり前、それを無くすことはほぼ不可能です。ただ、大切なのはその機会をどうこれからにつなげるかです。お友達に嫌な思いをさせてしまったら誤る、お互いの気持ちがぶつかり合ってしまったら自分の考えや思いを相手に伝えて、相手の気持ちを理解したり受入れたり妥協したりなどしながら自分の気持ちに折り合いをつけるなど、子ども達の心の中はいろいろな思いでフル回転することと思います。上手く双方納得して解決する場合もあれば、時には自分の思った通りの解決には至らずに不満が募ることもあるかもしれません。しかしその経験もまた、次の同じようなケースでの自分の対処に影響して経験を積んでいきます。そういった経験が子ども達にはとても重要です。世の中すべて思い通りに物事が解決されるわけでもないですし、逆に自分の間違いに気づかされることもあります。落ち込むことや傷つくこともあるでしょう。これから子どもたちが生きていく人生の中では、色々なことが起こります。心が傷つくときも、折れそうになる時も、憤るときもたくさんあるでしょう。それもやはり生きていれば仕方のないことです。大切なのはその辛い状況からどれだけ早く立ち上がれるか、そして再び歩みだせるかです。その力を身に付けるために今があるといっても過言ではありません。将来、優しさだけでなく心の強さもしっかりと身に付けて逞しく育ってほしいと願っています。

園長 藤本 志磨

2025年5月24日土曜日

園だより 令和7年5月号

  朝夕は少し肌寒い日もありますが、日中は気温も上がり少し動くだけで汗をかくほどになってきました。日によっては初夏の陽気の日もあり、早くも熱中症の心配をしなければならない時期に突入したようです。年々早いうちから気温が上がるようになり、真夏には耐えがたいほどの高温に、そして遅い時期まで高い気温が続くことが通常になりつつあります。更に災害を引き起こすほどの大雨が毎年のようにどこかで降り、冬は冬で交通機関が麻痺してしまうほどの大雪が降り、気候が明らかに昔とは違ってきていると感じます。もちろん、地球も生き物だと考えれば常に何かが変わり続けるのは当たり前のことですが、その変化が人間によって悪い方向への変化になってしまっているとしたら、私たち人間は知らず知らずのうちに自分で自分の首を絞め続けていることを自覚し、小さなことでも何かできることから変わっていかなければなりません。子ども達にバトンを引き継ぐときに、どういう状況で、どういう流れの中で引き継げるか、今からそういったことを考えながら生きていかなければ、と感じる今日この頃です。

 

 さて、新年度がスタートして約1ヵ月が経ち、これから各学年で様々な活動が本格的に始まります。その中では子ども自身が大好きや楽しいと思う活動もあれば、苦手や嫌いと思う活動もあるでしょう。それは当然のことです。好きなことや得意なことはどんどん積極的にトライしてその力を伸ばしていければいい。しかし、苦手なことや嫌いなことにどう向き合うかもとても大切なことです。子どもが成長して世の中に出たときに、好きなことや得意なことだけしていれば幸せになれるのであれば、こんなに幸せなことはありません。しかし、世の中のほとんどの人はそのような人生は送れないと思った方が良いはずです。必ず苦手なことや嫌いなこと、やりたくないこともそれなりになんとかしなくてはならないことが山ほど出てくるはずです。そんな、やりたくないことでもやらなければならないという状況になった時に、やらなくても済んでしまう経験を小さなころから積み重ねていったとき、子ども達は「嫌なことからは逃げられる」「嫌なものはやらなくてもいい」「今までだってそうやってきたんだから」という学習をしていきます。しかし、実際にはそうはいかないことに直面した時、現実を受け入れられなければ必ず周囲の誰かや環境のせいにするはずです。大きくなって苦労するのは子ども達本人です。決して上手にできなくても、失敗しても、やらなければならないことはやってみる。やってみることで、成功や失敗という結果が生まれ、現実を知り、課題が見えてきます。まだまだ小さな子ども達だからこそ、まずはやってみる、上手くいかないことがあっても、目標に向かって最後までやりきる、それが大切です。何でもやってみてたくさんの成功体験や失敗体験を積み重ねることが重要なのです。

 勇気を出して出た一歩が、大きな夢や希望に繋がっていきます。その一歩が無ければその先の道すら見えません。いろいろな活動を通じて、多くの可能性を見つけ出してほしいと思います。ご家庭のご協力をよろしくお願いいたします。

 

園長 藤本 志磨

園だより 令和7年4月号

 ご入園・ご進級おめでとうございます。

桜の開花が始まり、道沿いの小さなお花もきれいに咲いて、街中が春の景色に変わってきました。新たな一年の始まりを見事に演出し、私たちを応援してくれているようです。

人の幸せの感じ方は、その人の心の持ち方で変わってくるものです。何かの始まりはうれしさと不安とが入り混じる複雑な心境になりがちですが、起きるかどうか分からない不安要素を考え続けるよりも、これから始まる楽しいこと、うれしいことをイメージしながら、まずは目の前にある見過ごしてしまいそうな小さな幸せをたくさん見つけてみましょう。日々のその積み重ねが充実した人生と幸せにつながります。

今年度も園生活が実りある素晴らしい毎日になりますよう、職員一同全力で子どもたちをサポートしてまいります。どうぞ宜しくお願い致します。

とは言え、これからの子どもたちの園生活の中では、良いことも良くないこともいろいろな経験をすると思います。お友達と一緒に楽しんだり、笑ったり、力を合わせて協力したり、時には喧嘩をしたり。また、たくさんの活動の取り組みも、好きなことや得意なこともあれば嫌いや苦手なこともあり、単に気が向く時もあれば向かない時もあり。他にもその時々で数えきれないほどの経験をしていきます。しかしその一つ一つが子どもたちにとってはこれからの幸せな人生のために貴重で大切な経験です。

親としては、いつも我が子が笑顔で楽しく毎日を過ごすことを望むのは当然のことですが、人の基礎をつくりあげる上でとても大事なこの時期に、良いことばかりの経験では子どもの心の柔軟性や強さが身につきません。この時期に様々な経験を通して多くの感情を経験し、更にそれらの感情、特に怒り、悲しみ、辛い、悔しいなどマイナスの感情を自分の中でどう受け止め、どう解決していくか、そしてこれからにどう活かしていくか、それらを実際の経験を通して学ぶことが子どもたちの成長の中では非常に重要です。園生活で経験する様々な出来事を通して生まれる心の感情と子どもたちがどう向き合って、自分の感情をコントロールできるかという事がとても大切な経験となるのです。

ですから、これから子どもたちが経験する出来事に対して、保護者の皆様には是非広く温かい目で見ていただきたいと思っています。小さく未熟な子どもたちの集まりですから、良いことも良くないことも様々なことが起こります。それに対して子どもたちはその時々で大人以上に感情の起伏が大きいと思います。そんな時、その子どもの感情に一喜一憂して、子どもの感情のままに親が振り回されるのではなく、大人として冷静に対応して頂くことが、子どもの心の成長と安定につながります。そして、特にマイナスの経験は、その後その経験をどうこれからに活かしていくかということに繋げることが大切です。それができてこそ、マイナスの経験をプラスに変換することができます。子どもの成長と共に親も人としての成長を遂げていくことが、理想的な子育てです。この青葉幼稚園で、子どもを通して保護者の皆様と私たち職員が一緒になって成長できる。そんな時間をみんなで共有できたらと願っています。

改めて、今年一年どうぞ宜しくお願い致します。

園長 藤本 志磨

園だより 令和7年11月号

  夏の暑さが嘘だったかのように、 10 月に入ってからは日ごとに気温が下がり、あっという間に秋から寒い冬へと移り変わりそうな今日この頃です。 幼稚園では、無事に運動会が終わり、次は 12 月の発表会に向けて、職員・子ども達が各クラス一生懸命練習を始めております。運動会とは打...