2025年5月24日土曜日

園だより 令和7年5月号

  朝夕は少し肌寒い日もありますが、日中は気温も上がり少し動くだけで汗をかくほどになってきました。日によっては初夏の陽気の日もあり、早くも熱中症の心配をしなければならない時期に突入したようです。年々早いうちから気温が上がるようになり、真夏には耐えがたいほどの高温に、そして遅い時期まで高い気温が続くことが通常になりつつあります。更に災害を引き起こすほどの大雨が毎年のようにどこかで降り、冬は冬で交通機関が麻痺してしまうほどの大雪が降り、気候が明らかに昔とは違ってきていると感じます。もちろん、地球も生き物だと考えれば常に何かが変わり続けるのは当たり前のことですが、その変化が人間によって悪い方向への変化になってしまっているとしたら、私たち人間は知らず知らずのうちに自分で自分の首を絞め続けていることを自覚し、小さなことでも何かできることから変わっていかなければなりません。子ども達にバトンを引き継ぐときに、どういう状況で、どういう流れの中で引き継げるか、今からそういったことを考えながら生きていかなければ、と感じる今日この頃です。

 

 さて、新年度がスタートして約1ヵ月が経ち、これから各学年で様々な活動が本格的に始まります。その中では子ども自身が大好きや楽しいと思う活動もあれば、苦手や嫌いと思う活動もあるでしょう。それは当然のことです。好きなことや得意なことはどんどん積極的にトライしてその力を伸ばしていければいい。しかし、苦手なことや嫌いなことにどう向き合うかもとても大切なことです。子どもが成長して世の中に出たときに、好きなことや得意なことだけしていれば幸せになれるのであれば、こんなに幸せなことはありません。しかし、世の中のほとんどの人はそのような人生は送れないと思った方が良いはずです。必ず苦手なことや嫌いなこと、やりたくないこともそれなりになんとかしなくてはならないことが山ほど出てくるはずです。そんな、やりたくないことでもやらなければならないという状況になった時に、やらなくても済んでしまう経験を小さなころから積み重ねていったとき、子ども達は「嫌なことからは逃げられる」「嫌なものはやらなくてもいい」「今までだってそうやってきたんだから」という学習をしていきます。しかし、実際にはそうはいかないことに直面した時、現実を受け入れられなければ必ず周囲の誰かや環境のせいにするはずです。大きくなって苦労するのは子ども達本人です。決して上手にできなくても、失敗しても、やらなければならないことはやってみる。やってみることで、成功や失敗という結果が生まれ、現実を知り、課題が見えてきます。まだまだ小さな子ども達だからこそ、まずはやってみる、上手くいかないことがあっても、目標に向かって最後までやりきる、それが大切です。何でもやってみてたくさんの成功体験や失敗体験を積み重ねることが重要なのです。

 勇気を出して出た一歩が、大きな夢や希望に繋がっていきます。その一歩が無ければその先の道すら見えません。いろいろな活動を通じて、多くの可能性を見つけ出してほしいと思います。ご家庭のご協力をよろしくお願いいたします。

 

園長 藤本 志磨

園だより 令和7年4月号

 ご入園・ご進級おめでとうございます。

桜の開花が始まり、道沿いの小さなお花もきれいに咲いて、街中が春の景色に変わってきました。新たな一年の始まりを見事に演出し、私たちを応援してくれているようです。

人の幸せの感じ方は、その人の心の持ち方で変わってくるものです。何かの始まりはうれしさと不安とが入り混じる複雑な心境になりがちですが、起きるかどうか分からない不安要素を考え続けるよりも、これから始まる楽しいこと、うれしいことをイメージしながら、まずは目の前にある見過ごしてしまいそうな小さな幸せをたくさん見つけてみましょう。日々のその積み重ねが充実した人生と幸せにつながります。

今年度も園生活が実りある素晴らしい毎日になりますよう、職員一同全力で子どもたちをサポートしてまいります。どうぞ宜しくお願い致します。

とは言え、これからの子どもたちの園生活の中では、良いことも良くないこともいろいろな経験をすると思います。お友達と一緒に楽しんだり、笑ったり、力を合わせて協力したり、時には喧嘩をしたり。また、たくさんの活動の取り組みも、好きなことや得意なこともあれば嫌いや苦手なこともあり、単に気が向く時もあれば向かない時もあり。他にもその時々で数えきれないほどの経験をしていきます。しかしその一つ一つが子どもたちにとってはこれからの幸せな人生のために貴重で大切な経験です。

親としては、いつも我が子が笑顔で楽しく毎日を過ごすことを望むのは当然のことですが、人の基礎をつくりあげる上でとても大事なこの時期に、良いことばかりの経験では子どもの心の柔軟性や強さが身につきません。この時期に様々な経験を通して多くの感情を経験し、更にそれらの感情、特に怒り、悲しみ、辛い、悔しいなどマイナスの感情を自分の中でどう受け止め、どう解決していくか、そしてこれからにどう活かしていくか、それらを実際の経験を通して学ぶことが子どもたちの成長の中では非常に重要です。園生活で経験する様々な出来事を通して生まれる心の感情と子どもたちがどう向き合って、自分の感情をコントロールできるかという事がとても大切な経験となるのです。

ですから、これから子どもたちが経験する出来事に対して、保護者の皆様には是非広く温かい目で見ていただきたいと思っています。小さく未熟な子どもたちの集まりですから、良いことも良くないことも様々なことが起こります。それに対して子どもたちはその時々で大人以上に感情の起伏が大きいと思います。そんな時、その子どもの感情に一喜一憂して、子どもの感情のままに親が振り回されるのではなく、大人として冷静に対応して頂くことが、子どもの心の成長と安定につながります。そして、特にマイナスの経験は、その後その経験をどうこれからに活かしていくかということに繋げることが大切です。それができてこそ、マイナスの経験をプラスに変換することができます。子どもの成長と共に親も人としての成長を遂げていくことが、理想的な子育てです。この青葉幼稚園で、子どもを通して保護者の皆様と私たち職員が一緒になって成長できる。そんな時間をみんなで共有できたらと願っています。

改めて、今年一年どうぞ宜しくお願い致します。

園長 藤本 志磨

園だより 令和7年11月号

  夏の暑さが嘘だったかのように、 10 月に入ってからは日ごとに気温が下がり、あっという間に秋から寒い冬へと移り変わりそうな今日この頃です。 幼稚園では、無事に運動会が終わり、次は 12 月の発表会に向けて、職員・子ども達が各クラス一生懸命練習を始めております。運動会とは打...