木の枝にわずかに残る枯れ葉が風に吹かれて揺れている姿を見ると、見ているだけで冬の寒さを感じてしまいます。陽気もすっかり冬になり、クリスマス、お正月がもうすぐそこまでやってきました。令和6年を振り返り、自分のこと、家族のこと、世の中のこと、うれしかったこと、満足したこと、後悔したこと、達成できなかったことなどなどいろいろな出来事があったと思います。「過去は学ぶもので、こだわるものではない」という言葉を聞いたことがあります。令和6年を振り返りながら、良いことは年を越し、良くないことは年を越さず、令和7年への抱負をしっかりと頭に思い描いて新年を迎えたいですね。令和7年が皆様にとって素敵な一年になることを願っております。
さて、一日の最高気温が10℃を下回る日も出てきて、まさに凍えるような寒さを感じる季節になりました。毎朝布団から出るのが辛く感じます。できればずっと暖かい布団の中にいたい気持ちは大人も子どもも一緒でしょう。明日から冬休みに入り、年末年始でご家族で過ごす時間も多くなると思いますが、今回は睡眠についてのお話を少しさせて頂きたいと思います。
近年急速に発達した情報通信機器。とても便利なツールである一方で、使い方によっては体に悪影響を及ぼす危険性もわかってきました。視力など目に与える影響は簡単に想像がつくものですが、睡眠の質にも影響を及ぼすそうです。そして、保護者の使用頻度・依存度によってその子どもへの影響も大きくなっていくと言われ、子どもの睡眠障害や情緒・行動面にも影響を及ぼすと言われています。通信機器の光は子どもにとっては大人の2倍の照度となり、脳のメカニズムである体内時計に影響を与えます。特に夜は睡眠を助けるメラトニンというホルモンの分泌が妨げられ、夜の睡眠・昼の覚醒のバランスが崩れてしまいます。日本小児科医会では「メディア漬けの予防は乳幼児から」として、2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控え、すべてのメディア接触は一日2時間までを目安とし、子ども部屋にはビデオやパソコンは置かないことを推奨しています。「スマホやタブレットでYouTubeやアニメを見せておくと、大人しくしてくれて助かる」と思っている保護者の方がもしいるとしたら、その考え方はとても危険です。子どもの将来に悪影響を与える可能性がありますから、気をつけましょう。
また、冬休み中はお家の中で過ごすことが増え、暖かくて気持ちよくリラックスする時間が増えると思います。お昼寝についても少し注意が必要です。午睡(お昼寝)の時間は年齢とともにその必要度が低下します。必要以上の午睡の取り過ぎは、一番大事な夜の睡眠の妨げとなってしまうので、気をつけましょう。
子どもの睡眠は大人と同じではなく、1~2歳児は11~12時間程度、3~6歳児は10~11時間は確保するべきと言われており、日中の活動に合わせた起床時間を考えると、必然的に就寝時間が決まってくるはずです。大人の生活サイクルに合わせた就寝時間では圧倒的に睡眠時間が足りません。その点も踏まえて、子どもの生活サイクルを確立して過ごすように心がけましょう。
園長 藤本 志磨