2024年12月3日火曜日

園だより 令和6年12月号

 朝夕はすっかり寒くなり、日中も寒さを感じる日が増えてきました。毎年素晴らしい紅葉を見せてくれる赤楓の木は、一番上から徐々に鮮やかな赤色に変わってきていて、黄色から赤へのグラデーションがとてもきれいです。果たして今年はいつ頃に真っ赤な楓に変身するでしょうか。今年も今からとても楽しみです。

 今後は気温の低下とともに体調を崩すお子さんも増えてくることが予想されます。コロナ禍以前は珍しくはない程度に名前が知られていた感染症でも、コロナ禍以降は感染者が急増して流行するケースが増えてきたように感じます。世の中もマスコミも以前より敏感になっているからかもしれませんが、感染症の中には稀に合併症などで重症化してしまうケースなどもあります。また、予想していたものとは違う別の病気の診断を受けるケースもあります。早く回復して元気になるためにも決して安易に考えずに病院を受診し、医師の診断を受けて指示に従うようにしてください。お子さん自身のことだけではなく、園や周囲の人たちに感染を広げないためにも、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。


 この紅葉の時期になるとホールから聞こえてくる賑やかな音。今年も恒例の発表会に向けて、練習が大詰めを迎えています。まだ舞台上で恥ずかしそうにしているお子さんもいますが、日々心の中で様々な自分と戦っていることと思います。

大人も子どもも自分の中にはいろいろな自分が存在しているものです。「強い自分」と「弱い自分」、「積極的な自分」と「消極的な自分」、「優しい自分」と「いじわるな自分」、などなど。みんな誰しも自分が憧れる「なりたい自分」があって、いつもそうなりたいという気持ちを必ず持っていると思います。でも、実際にはそう簡単に「なりたい自分」にはなれないものだと思います。自分の考え方や芯がしっかりとしていて、自分に自信が持てていれば迷うことなく行動し、それほど難しいことではないように思えますが、とっさに冷静な判断ができなかったり、勇気が出なかったりなど、後になって後悔することもあるのではないでしょうか。場合によっては自分を責めたり、落ち込んだり、自暴自棄に陥ることもあるかもしれません。

でも、人間はそんなことがあって普通だと思っています。私も日々後悔だらけです。むしろ、「自分はいつも完璧!」そう思っている人がいるとしたら、それは凄いことだと思いつつ、勝手ながら私はその人が少々心配になります。自分が未完成だと知っているからこそ他人の意見に耳を傾けたり、理想の自分に近づくために努力や工夫をしたりすることができます。また、その同じ至らぬ点を持つ人の気持ちを理解したり共感したりすることもできます。ある意味自分の弱点は、自分が成長する原動力になります。だから、自分の弱点を知ることは強みを知ることと同じくらい大切なことだと思っています。

子どもたちは、この発表会で心の中のいろいろな自分と戦っています。是非、その自分自身との戦いに勝って、新たな自信を掴み取ってほしいと思います。

みんな、がんばれ!

園長 藤本 志磨

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